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むくむくと腫れ物に触るよう

僧が一夜の宿を借りた百姓家。夜中に「むくむく」と呻く声の謎。そのわけを、主人に尋ねてみると――。右から左から、怨みと妬みの声が呼びかける。「諸国百物語」中の一遍より。

犬が狐を殺しに来る

前世からの仇に取り憑いた狐。敵を取り殺し、恨みを晴らした狐のもとに現れたのは――。憎しみが憎しみを呼び、怨みが怨みを招く。誰もが陥る負の連鎖。「日本霊異記」より。

旅店の黒妖

横柄な地方の小役人を、冷めた眼差しで見る若者。その目にちらと映ったものは、得体の知れぬ黒い妖気だった。後に若者はその素性を知り――。唐代の伝奇小説「酉陽雑俎」中の一遍より。

呪い人形 針千本

ふとした病から煩いついた武家の奥方。実家から婚家へ付き添ってきた乳母。枕の裏にあったのは、げに恐ろしき呪いの人形だった。しかし、事はそれで終わらない――。井原西鶴「懐硯」の一遍より。

鬼の手

夜の森の中。木の上に並んで立ち、鹿猟をする兄弟。二人の間には、長年隠し続けてきた秘密があった。そして、振り返るとそこに――。今昔物語集より。

崖から突き落とした男

官吏の息子として生まれながらも、盗賊に身を落とした少年。山中で出くわしたのは、自身が進むべきだった道を進む同輩だった。それから二十年の月日が経ち――。唐代の伝奇小説より。

井戸の底に棲む女妖

洛陽に遊学に来た青年の寓居にある古い井戸。よく人が落ちて死ぬという噂に、青年が身を乗り出して井戸の底を覗き込むと――。唐代の伝奇小説より。

お岩出生譚 重助殺し

武家屋敷の下男となった伝蔵は、金貸しの重助の死骸を背負って捨てに行くよう命じられるが――。後に「東海道四谷怪談」に発展する、於岩稲荷の由来より。