
紙人形の娘たち 張奇神
魂を抜き取り自在に操るという張奇神。評判を聞いた異郷の若者が、ひとつ試してやろうと単身乗り込むが――。半人半蛇の妖物。裸身の娘たち。清代の志怪小説「子不語」中の一遍より。
六朝時代の「捜神記」から清代の「聊斎志異」まで、中国の志怪・伝奇小説
魂を抜き取り自在に操るという張奇神。評判を聞いた異郷の若者が、ひとつ試してやろうと単身乗り込むが――。半人半蛇の妖物。裸身の娘たち。清代の志怪小説「子不語」中の一遍より。
婚家を逃げ出した新婦。匿った男がのぞき見たものは、美女がかぶっていた化けの皮だった――。清代の志怪小説集「聊斎志異」中、本国にて最も恐ろしいと評される一篇より。
幽霊を見ることができる眼を得てしまった男。右も左も目に入るのは亡霊ばかり。毎日を怯えて過ごしていたが――。冥府の女が男を誘う。その真意とは。南宋の志怪小説「夷堅志」より。
夏の夜の森に、突如現れた一軒の家。独り棲む童女が、似つかわしからぬ艶めかしさで貴公子を誘う。芳しく香る赤い酒。迫りくる巨大な方相氏。その正体とは?
ある日、漢人の街に現れた西域人の父子。父は息子の首を斬り落とすが、それは鮮やかな幻術だった。ところが、それが思いもよらぬ事態を招き――。青い瞳と赤い鮮血。最後に倒れたのは誰だったか。南唐「中朝故事」中の一篇より。
清代北京の路地裏。一つ屋根の下に暮らす兄嫁と義弟。互いに長年秘めてきた恋心が吹雪の晩に形をなす――。貂の帽子に狐の皮衣。美少年のたわわな黒髪が、二人の思いを一つに結ぶ。
酒の席での戯れで背負って帰った判官像。ある晩、突然現れた判官に恐れおののきながら許しを請うが――。血まみれの臓物と美しい首。中国怪異の名作古典「聊斎志異」中の一篇より。
三国呉の名将、朱桓。彼が新しく雇い入れた下女は、昼間こそ純真無垢な乙女であったが――。夜の顔は宙を舞う。耳を翼のように羽ばたかせて。日本怪談のろくろ首の源流とされる「捜神記」中の一篇より。
戦乱に巻き込まれて死んだ妊婦。それから数日後、隣町の餅屋には夜な夜な現れる赤子を抱いた陰鬱な女の姿が――。日本民話の原話となった宋代の志怪小説より。
二人の孝行息子を持つ穏やかな父。ある日人が変わったように荒れ狂ったのは、妖物がなりすましていたせいと知るが――。どちらが本物か偽物か。兄弟が出した答えは如何に。