中国伝奇一覧

崖から突き落とした男

官吏の息子として生まれながらも、盗賊に身を落とした少年。山中で出くわしたのは、自身が進むべきだった道を進む同輩だった。それから二十年の月日が経ち――。唐代の伝奇小説より。

井戸の底に棲む女妖

洛陽に遊学に来た青年の寓居にある古い井戸。よく人が落ちて死ぬという噂に、青年が身を乗り出して井戸の底を覗き込むと――。唐代の伝奇小説より。

目玉を食う鳥 羅刹鳥

新郎の元へ向かう花嫁行列。そこに一陣の大風が吹き、新婦の回りを怪しく巡る。駕籠から降りた花嫁を、出迎えた一同が呆然と見つめた理由とは――。鏡写しのおぞましさ。清代の志怪小説より。

画中の人

芸術論を巡って何かと張り合う二人の画人。仲間の描いた竹林の七賢人図に対する評価の食い違いが、思わぬ展開を招いて――。唐代の伝奇小説より。

黒い腹の中

山中で出会った若者は、口から美女を吹き出した。若者が酔って寝ている間に女はまた――。幻が幻を生んだ後に残るものとは。井原西鶴『残る物とて金の鍋』の原拠。

夜ごとの妻

無愛想な隣人の部屋から夜ごとに漂う霊妙な香り。不審に思った二人の男が問い詰めると――。幽明を隔てた純愛に襲う悲劇。唐代の伝奇小説より。

貧者と菊の姉弟

菊を愛で、清貧を旨とする馬子才。現れた同好の姉弟は、対照的に金儲けに手を染める。太宰治「清貧譚」の原拠となった聊斎志異中の名品。

犬の墓

馬が朝になるといつも汗だくになって息を切らせていることに気がついた下男は、厩に隠れて様子を窺っていると――。唐代の伝奇小説より。

女侠と乳飲み子

難関を突破して科挙に合格した崔慎思。借家の女主人を見初めて言い寄るが、どこか謎が多く――。不審と疑惑の末に知った女の素性とは。