悲哀 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

変成男子と男やもめ

こんな話がございます。江州は枝村ト申す、東山道の宿場町に。ある日、一人の美僧が現れまして。一軒の宿屋の戸を叩きましたが。年は二十...

こんな話がございます。天竺の話でございます。お釈迦様が悟りを開かれて間もないころのこと。舎衛国（しゃえいこく）の波斯匿王（はしのくお...

こんな話がございます。相州は丹沢山地のとある一隅に。奇妙な名前の沢が集まっている場所がございます。勝負沢、二十が沢、六百沢、転がし沢...

こんな話がございます。ある山奥に、貧相な荒れ寺がございました。住職は腰の曲がったヨボヨボの爺さんで。もうこの年では気力も体力もござい...

こんな話がございます。ご承知の通り、佐渡はいにしえより流刑の地でございます。古くは順徳天皇、日蓮上人、能役者の世阿弥など。様々な人...

こんな話がございます。唐の国の話でございます。我が日の本では、都が奈良にあった頃のことでございます。金陵の地に、陳仲躬（ちんちゅう...

こんな話がございます。豊前国の宇佐八幡宮ト申しますト。日本各地の八幡宮の総本社でございますが。そこから半里ほど北へ行ったところに墓地...

こんな話がございます。平安の昔の話でございます。讃岐国は多度郡のとある里に、源太夫ト申す者がおりました。この男の気性の猛々しいこと...

こんな話がございます。享保の頃。日本橋新材木町に軒を連ねる材木問屋のうちの一軒に。白子屋という大店がございました。この店に、江戸...

こんな話がございます。ある村に、五人暮らしの一家がありました。両親と子どもたち三人で、仲良く暮らしておりましたが。ある時、母親が病に...