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八百屋お七

火事に焼け出されて、檀那寺に避難したお七は、美童を見初め――。後に歌舞伎、文楽、落語など多くの芸能に扱われる、悲哀と狂気に満ちた少女の所業。井原西鶴「好色五人女」中の一遍より。

妲己のお百(五)峯吉殺し

かつて深川一の芸妓と呼ばれた太田屋峯吉。大店の旦那に身請けされたのがその絶頂。その後はすっかり落ちぶれていた。器量良しの娘と彷徨っているのを目にしたお百は一計を案じる――。

美姉妹と背徳の赤い糸

戦乱に巻き込まれ許嫁と死別した平次。彼のもとへ夜な夜な通ってくるのは亡き妻の妹。平次は愛欲の波に飲み込まれていくが――。江戸怪談の嚆矢、浅井了意「伽婢子」中の一遍より。

沢の怨霊の片棒を担ぐ

武将張禹が旅の途中、雨宿りに立ち寄った屋敷は、死者の館だった。美しい女主人の亡魂と後妻への怨み。見込まれた張禹は祟りの片棒を担ぐことになり――。六朝期の志怪小説より。

妲己のお百(四)美濃屋小さん

美濃屋重兵衛の勧めによって桑名屋徳兵衛は、甲州へ金策に奔る。ところがやっとの思いで帰ってくると、美濃屋もお百も姿を消していた。金の切れ目が縁の切れ目。毒婦お百が本領を発揮する――。

変成男子と男やもめ

近江の宿場町に現れた美しい僧。一晩明けると、居住まいから声音まですっかり女らしくなっていた。にわかに興味をいだいた主人は、夜、僧の寝床を密かに訪れるが――。「奇異雑談集」中の一編より。

妲己のお百(三)おきよの亡霊

雪の中を裸同然で追い出された桑名屋の妻おきよ。一子を産み落として死んだ女は、桑名屋にぺんぺん草を生やすべく亡霊となって迷い出る。ところが、お百は物怖じもせず――。毒婦が毒婦たる所以。

むくむくと腫れ物に触るよう

僧が一夜の宿を借りた百姓家。夜中に「むくむく」と呻く声の謎。そのわけを、主人に尋ねてみると――。右から左から、怨みと妬みの声が呼びかける。「諸国百物語」中の一遍より。