一覧

死美人の匂い

こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 大江定基(おおえのさだもと)と申す男がございました。 文才に恵まれ、将来も嘱望されてお...

京女の生首

こんな話がございます。 京の都に一人の若い僧侶がございました。 名を西念と申します。 実はこの西念、寺に入る前に一人の女と情を通じており...

女屋敷の天井の穴

こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 ある貴人の家に、若年ながら容姿麗しく、また人柄も凛々しいご子息がございました。 当時の...

笑う女 嬰寧

こんな話がございます。 清国の話でございます。 王子服と申す、将来を嘱望された若者がございました。 父はなく、母一人子一人という家で、溺愛...

児肝を取る貞盛

こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 当時、平貞盛と申すつわ者がございました。 これは後に権勢を極めることになる桓武平氏の三...

もう半分

こんな話がございます。 千住の小塚ッ原に、あまり流行らない居酒屋がございまして。 夫婦二人で切り盛りしておりましたが。 流行らないという...

口なき子

こんな話がございます。 四谷のとある横丁に、升屋と申す染物屋。 店の主人は五十絡みで。 篤実な人物ではございましたが。 何の因果が祟った...

土蜘蛛

こんな話がございます。 頼光(らいこう)とその家来の話でございます。 その頃、都では藤原道長が権勢を誇っておりましたが。 こと、武勇におい...