祟り一覧

神霊、亡霊が現世の人間に祟る話

長いものは窓より入る

甲斐性なしの夫を支えた糟糠の妻。無情に打ち捨てられた女は、新たな幸せを掴んでいたかに思われたが――。長いものがうねりながら迫ってくる。じっと見つめる無表情の裏に秘められた情念とは。

熊野起請文 烏の祟り

お人好しの主人の目を盗み、私腹を肥やす子飼いの手代。神をも怖れぬ増上慢が身に招いた破滅。反り返っては跳ね、反り返っては跳ねる火の車――。平仮名本「因果物語」中の一篇より。

ひとり女房 一殺多生

古来、航海の禁忌とされる「ひとり女房」。無理を押して漕ぎ出した船は、やがて嵐に巻き込まれる――。押し寄せる高浪。龍神に捧げる供物。人々の目に映った黒い妖物の正体とは。

修羅道 佐倉惣五郎

下総佐倉の名主、木内惣五郎。領主堀田正信の苛斂誅求に、民になり代わって立ち上がるが。義憤の行く先に待っていた悲劇。歌舞伎「東山桜荘子」の原拠として知られる実在の人物伝より。

人知れず美しい婿

箱入り娘の前に現れた、天下に二人とないという旅の美男子。長者は娘の婿に是非と要請するが、美男子はいつまでも覆面を外さない。やがて、怨霊の登場とともに、美男子の素性が知れ――。

阿闍世王と釈尊

摩竭陀国の阿闍世王子は、奸物提婆達多に父王を殺して王位を奪うよう唆される。拒否する王子に、提婆達多が吹き込んだ出生の秘密とは――。手塚治虫「ブッダ」でも有名な逸話より。

沢の怨霊の片棒を担ぐ

武将張禹が旅の途中、雨宿りに立ち寄った屋敷は、死者の館だった。美しい女主人の亡魂と後妻への怨み。見込まれた張禹は祟りの片棒を担ぐことになり――。六朝期の志怪小説より。

妲己のお百(四)美濃屋小さん

美濃屋重兵衛の勧めによって桑名屋徳兵衛は、甲州へ金策に奔る。ところがやっとの思いで帰ってくると、美濃屋もお百も姿を消していた。金の切れ目が縁の切れ目。毒婦お百が本領を発揮する――。