業平と芥川の人喰い倉
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 在原業平(ありわらのなりひら)ト申しますト。 ご承知の通り、色男の総元締めみたいな嫌な...
「日本霊異記」「今昔物語集」など、中世説話文学に見られる怪異譚
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 在原業平(ありわらのなりひら)ト申しますト。 ご承知の通り、色男の総元締めみたいな嫌な...
こんな話がございます。 都が奈良にあった頃の話でございます。 大安寺に弁西ト申す僧がございまして。 この者は白堂(びゃくどう)を生業トして...
こんな話がございます。 都が奈良にあったころの話でございます。 陽は山の端に傾き入り。 群青の闇が押し寄せる中。 墨を引いたように続く一本...
こんな話がございます。 天竺の話でございます。 舎衛国(しゃえいこく)に、さる高名な婆羅門(バラモン)がおりました。 婆羅門ト申すは、か...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 河内国のトある在に。 田夫がひとりございまして。 名を「石別(いそわけ)」ト申しました...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 陸奥国の介(すけ。次官)を務める者がございまして。 通称を大夫の介と呼ばれておりました...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 信濃の国の山あいに。 猟師がひとり住まっておりまして。 この者はすこぶる変わり者でござ...
こんな話がございます。 我が日の本には八百万(やおよろず)の神々がましますト申しますが。 みとのまぐわい(美斗能麻具波比)によって、この神...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 うら寂しい夜の通りを。 男がひとり歩いている。 年の頃なら三十ばかり。 背丈はスッと...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 ただいま、徳川様の二条城が鎮座する地には。 もと、冷泉院(れいぜいいん)ト申す後院がご...