鰍沢(かじかざわ)
こんな話がございます。 ご承知の通り、法華の総本山ト申しますト。 身延山(みのぶさん)久遠寺でございまして。 これは山がちで知られる甲斐の...
近代日本語の祖、幕末明治の大名人、三遊亭圓朝が創作した怪談噺より
こんな話がございます。 ご承知の通り、法華の総本山ト申しますト。 身延山(みのぶさん)久遠寺でございまして。 これは山がちで知られる甲斐の...
こんな話がございます。 武蔵国は中瀬の渡しから伊勢崎へかかる辺り。 横堀村ト申す在がございまして。 ここの名主に与左衛門ト申す年寄りがござ...
こんな話がございます。 悪人磯貝浪江の奸計に陥り非業の死を遂げた絵師、菱川重信の怪談噺でございます。 (主人重信を蛍狩りに誘い出して殺しの...
こんな話がございます。 馬場で知られます高田の砂利場村に。 大鏡山南蔵院なる寺院がございまして。 これはその天井に墨絵で雌龍雄龍(めりゅう...
こんな話がございます。 ある年の暮れのことでございます。 貧しい男がひとりございまして。 金の算段もつかぬまま家に帰ってまいりますト。 女...
こんな話がございます。 俗に「つっけんどん」ナドという言葉がございますナ。 これは漢字では「突慳貪」と書くそうで。 元は仏門の方から出た言...
こんな話がございます。 根津の清水谷に、田畑と借家を持ち、その実入りで暮らしている浪人がございました。 名を萩原新三郎と申します。 年はま...
こんな話がございます。 芝神明宮の近くに、江島屋と申す古着屋が暖簾を掛けておりました。 古着屋と申しますが、蔵まで持っているような、大店で...