生き人形のととさま
こんな話がございます。 若い修行僧がひとり、東国を旅しておりまして。 その日も暮れ方となり、ある家に一夜の宿を求めました。 「旅の僧でご...
こんな話がございます。 若い修行僧がひとり、東国を旅しておりまして。 その日も暮れ方となり、ある家に一夜の宿を求めました。 「旅の僧でご...
こんな話がございます。 海の向こうから神がやってくるというお話は。 古今東西あまたございます。 本朝でも、少彦名命という神があらせられる...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 西国から京へ上らんとする、若い僧がございました。 何をそんなに急ぎましたのか。 昼も...
こんな話がございます。 有名な累ヶ淵(かさねがふち)の話でございます。 与右衛門の幼い娘、菊の体に。 二十五年前に殺した先妻、累(か...
こんな話がございます。 陸奥国は三戸の御古城近くに。 大層な分限者がおりまして。 サトと申す美しい娘がおりましたが。 この娘の実の母はも...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 当時、東国ト申しますト。 原生林やら手つかずの土地もまだ多く。 まつろわぬ蝦夷も北にた...
こんな話がございます。 両国広小路にずらりと居並ぶ茶店の中に。 「いろは」ト申す流行りの店がございまして。 その看板娘は、名をお藤ト申す十...
こんな話がございます。 ある年の瀬のことでございます。 ただでさえ慌ただしい年の暮れ。 筑波颪が激しく吹き抜ける江戸の町。 餅つきの杵の...
こんな話がございます。 よく、「入り鉄砲に出女」ト申しまして。 女が関所を通過するには、非常な困難が伴いますが。 もっとも厳しいのはどこか...
こんな話がございます。 天竺の話でございます。 成道して仏となられた釈尊の弟子に、提婆達多(だいばだった)という奸物がおりました。 この者...