悲哀一覧

生き人形のととさま

こんな話がございます。 若い修行僧がひとり、東国を旅しておりまして。 その日も暮れ方となり、ある家に一夜の宿を求めました。 「旅の僧でご...

虚舟(うつろぶね)

こんな話がございます。 海の向こうから神がやってくるというお話は。 古今東西あまたございます。 本朝でも、少彦名命という神があらせられる...

人知れず美しい婿

こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 当時、東国ト申しますト。 原生林やら手つかずの土地もまだ多く。 まつろわぬ蝦夷も北にた...

八百屋お七

こんな話がございます。 ある年の瀬のことでございます。 ただでさえ慌ただしい年の暮れ。 筑波颪が激しく吹き抜ける江戸の町。 餅つきの杵の...

阿闍世王と釈尊

こんな話がございます。 天竺の話でございます。 成道して仏となられた釈尊の弟子に、提婆達多(だいばだった)という奸物がおりました。 この者...