朽ちても朽ちぬ赤い花
こんな話がございます。 都が奈良にあった頃の話でございます。 大安寺に弁西ト申す僧がございまして。 この者は白堂(びゃくどう)を生業トして...
男が惹き起こす、又は巻き込まれる怪異譚
こんな話がございます。 都が奈良にあった頃の話でございます。 大安寺に弁西ト申す僧がございまして。 この者は白堂(びゃくどう)を生業トして...
こんな話がございます。 江戸四宿の一、奥州街道は千住の宿。 ここは小塚原(こづかっぱら)の刑場に近いためか。 はてまた、掘れば罪人の骨(...
こんな話がございます。 天竺の話でございます。 舎衛国(しゃえいこく)に、さる高名な婆羅門(バラモン)がおりました。 婆羅門ト申すは、か...
こんな話がございます。 武蔵国は中瀬の渡しから伊勢崎へかかる辺り。 横堀村ト申す在がございまして。 ここの名主に与左衛門ト申す年寄りがござ...
こんな話がございます。 武蔵国の国分寺のほど近くに。 恋ヶ窪ト申す地がございます。 かの源頼朝公が、鎌倉に本拠を構えておりましたころ。 ...
こんな話がございます。 唐の国の話でございます。 唐の咸通年間のこと。 トある城下の、トある巷間に。 幻術使いが一人現れまして。 童子一人...
こんな話がございます。 清国の話でございます。 かの国の都、北京は金魚胡同ト申す路地裏に。 徐四ト申す男が暮らしておりまして。 この者の家...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 うら寂しい夜の通りを。 男がひとり歩いている。 年の頃なら三十ばかり。 背丈はスッと...
こんな話がございます。 世の中誰もが最後はいずれ死にますが。 同じ死ぬならせめて穏やかに死んでいきたいト。 やはり誰もが願っていることでご...
こんな話がございます。 とかく世間で疎んじられますのは。 口の軽い男に、尻の軽い女だナドと申しますが。 人様の事ならいざ知らず。 己のこ...