鬼婆が血となり肉となる
こんな話がございます。 ある山奥の貧しい村に。 竹林に囲まれたぼろ屋がございまして。 老婆と孫娘が二人で暮らしておりましたが。 夜空に月...
嫉妬が惹き起こす恐怖
こんな話がございます。 ある山奥の貧しい村に。 竹林に囲まれたぼろ屋がございまして。 老婆と孫娘が二人で暮らしておりましたが。 夜空に月...
こんな話がございます。 大和国のトある商家に。 尼僧がひとり立ち寄りまして。 一夜の宿を求めました。 そればかりなら何の事はない。 誰も...
こんな話がございます。 俗に、義太夫節は音曲の司(つかさ)などト申しまして。 聞いて楽しむのもよし、やって楽しむのもまたよしトいう。 お好...
こんな話がございます。 両国広小路にずらりと居並ぶ茶店の中に。 「いろは」ト申す流行りの店がございまして。 その看板娘は、名をお藤ト申す十...
こんな話がございます。 俗に「偕老同穴の契り」ナドと申しまして。 夫婦の仲が睦まじく、固い信義で結ばれていることを指しますが。 「偕(とも...
こんな話がございます。 よく、後に夫婦となる男女は、小指に赤い糸が結ばれているナドと申しますナ。 これはもとは唐土(もろこし)の言い伝え...
こんな話がございます。 下総国、臼井の四日市ト申す地へ。 諸国行脚の僧が通りかかりました。 時すでに、夕闇迫る頃となりましたので。 付近...
こんな話がございます。 唐の国の話でございます。 ある地方に冉従長(せんじゅうちょう)ト申す軍人がございました。 この者は詩や書画の類をこ...
こんな話がございます。 足利時代の話でございます。 筑前国の芦屋ト申すところに、何某という男がございました。 この男は、訴訟のために京に上...
こんな話がございます。 唐の国の話でございます。 玄宗皇帝の治世のころ。 楚丘という地方の県令に、蘇丕(そひ)という人物がございました。 ...