2016年07月一覧

目玉を食う鳥 羅刹鳥

新郎の元へ向かう花嫁行列。そこに一陣の大風が吹き、新婦の回りを怪しく巡る。駕籠から降りた花嫁を、出迎えた一同が呆然と見つめた理由とは――。鏡写しのおぞましさ。清代の志怪小説より。

大岡政談 白子屋お熊

江戸一の美女との評判を取る白子屋お熊。浪費癖の母は娘の美貌を用いて大金をせしめるが――。講談、浄瑠璃、歌舞伎などで知られる江戸のスキャンダル。

山鬼妖艶

一人で越す者の前には怪異が必ず現れるという峠。水面や草間に揺れる顔を振り払って迷い込んだ先には、母性の象徴のような女が待っていた。岩手遠野の民話より。

指切り首切り肝試し

死骸の指を切ってきたら全員の刀をやると言われ、是非もなく請け合った強欲な夫婦。神をも恐れぬ所業の末に待っていた悲劇とは――。小泉八雲「幽霊滝の伝説」に通じるおぞましさ。

鉄鼠頼豪

勅命で皇子誕生の祈祷を行った高僧頼豪。約束を反故にされた阿闍梨は、復讐のために断食に入り――。「平家物語」「源平盛衰記」「太平記」などに描かれた実在の僧侶の怨霊伝説。

画中の人

芸術論を巡って何かと張り合う二人の画人。仲間の描いた竹林の七賢人図に対する評価の食い違いが、思わぬ展開を招いて――。唐代の伝奇小説より。

砧(きぬた)

夫の上京のため、三年を孤独のうちに待ち続けた妻。里人の打つ砧の音に、抑えてきた情念が燃え上がる。やつれた妻と若い侍女。世阿弥作の謡曲より。

継母と顔の赤い鳥

母を亡くした子どもたちのために、父が娶った新しい「かかさん」。若い継母は年の離れた姉のように、優しく接してくれる。子どもたちが心を開いていったとき、新しい家族に災難が降りかかる――。

冥土への抜け穴

仇討ちに出掛けた父子は、敵の隠れ家に忍びこむためにある秘策を練る。人間の業を笑いで包みながら、その空しさを暴き出す。「西鶴諸国ばなし」中の一遍より。

死骸に乗る男

捨てられ、怨みを抱いて死んだ妻。祟りを恐れて陰陽師を頼った夫は、冷たく突き放されて――。小泉八雲が世界に紹介した、恐怖の仏教説話より。