妖魔一覧

踊る猫

猫一匹の他に何もない貧乏寺。貧に迫られた和尚が心を悩ませていると、名月の晩に突然、猫が踊り出す――。長者の娘の怪死と宙に舞う棺。「猫檀家」の名で知られれる有名な民話より。

鬼の手

夜の森の中。木の上に並んで立ち、鹿猟をする兄弟。二人の間には、長年隠し続けてきた秘密があった。そして、振り返るとそこに――。今昔物語集より。

犬と女房とその娘

二親に死なれて孤独になった長七は、寂しさを紛らわすために雌犬を飼う。その後、仲間のすすめで女房をもらうことになるが――。人と変わらぬ畜生の情念。

井戸の底に棲む女妖

洛陽に遊学に来た青年の寓居にある古い井戸。よく人が落ちて死ぬという噂に、青年が身を乗り出して井戸の底を覗き込むと――。唐代の伝奇小説より。

大歳の火

姑から火種を消さぬよう言いつけられた嫁は、気掛かりのあまり、夜通し見守ろうとするが――。不安で押しつぶされそうな状況下で、女が見た幻影とは。雪夜の不思議な幽霊譚。

目玉を食う鳥 羅刹鳥

新郎の元へ向かう花嫁行列。そこに一陣の大風が吹き、新婦の回りを怪しく巡る。駕籠から降りた花嫁を、出迎えた一同が呆然と見つめた理由とは――。鏡写しのおぞましさ。清代の志怪小説より。

山鬼妖艶

一人で越す者の前には怪異が必ず現れるという峠。水面や草間に揺れる顔を振り払って迷い込んだ先には、母性の象徴のような女が待っていた。岩手遠野の民話より。