妖魔一覧

目玉を食う鳥 羅刹鳥

新郎の元へ向かう花嫁行列。そこに一陣の大風が吹き、新婦の回りを怪しく巡る。駕籠から降りた花嫁を、出迎えた一同が呆然と見つめた理由とは――。鏡写しのおぞましさ。清代の志怪小説より。

山鬼妖艶

一人で越す者の前には怪異が必ず現れるという峠。水面や草間に揺れる顔を振り払って迷い込んだ先には、母性の象徴のような女が待っていた。岩手遠野の民話より。

鉄鼠頼豪

勅命で皇子誕生の祈祷を行った高僧頼豪。約束を反故にされた阿闍梨は、復讐のために断食に入り――。「平家物語」「源平盛衰記」「太平記」などに描かれた実在の僧侶の怨霊伝説。

猫と南瓜

子宝に恵まれない夫婦の前に現れた愛らしい子猫。ところが、一夜の宿を求めた巡礼は、猫を一目見て――。愛くるしさに秘められた猫の魔力のおぞましさ。

黒い腹の中

山中で出会った若者は、口から美女を吹き出した。若者が酔って寝ている間に女はまた――。幻が幻を生んだ後に残るものとは。井原西鶴『残る物とて金の鍋』の原拠。

山中の魑魅

落人となって山中を逃げる武将と妻。二人を慕ってきた女童のおかげで難を逃れるが――。江戸怪談の創始者、浅井了意の「御伽婢子」より。