猫定
こんな話がございます。 両国の回向院に猫塚トいうものがございます。 猫が死にますト、飼い主が回向料とともに、猫の亡骸を持ち込みまして。 寺...
こんな話がございます。 両国の回向院に猫塚トいうものがございます。 猫が死にますト、飼い主が回向料とともに、猫の亡骸を持ち込みまして。 寺...
こんな話がございます。 唐土(もろこし)の漢の時代の話でございます。 かの国の汝南郡は汝陽なる地に。 西門亭ト申す旅舎がございましたが。 ...
こんな話がございます。 あるところに夫婦がございました。 長年、子宝に恵まれず、寂しく思っておりますうちに。 女房もそれなりの年になり、も...
こんな話がございます。 播州姫路の城下に但馬屋ト申す大店がございました。 主人は九右衛門ト申しまして、妹が一人ございます。 名をお夏ト申し...
こんな話がございます。 平安の昔の話でございます。 摂津国に非常に年老いた僧がございました。 九十を超えてもなお、仏道修行に励んでおります...
こんな話がございます。 唐の国の話でございます。 陽羨という地に許彦(きょげん)と申す者がおりました。 七十の坂を過ぎておりますが、生涯独...
こんな話がございます。 江戸の柴井町に、居酒屋を営む伊丹屋十兵衛と申す者がございました。 この十兵衛はもと、武士でございます。 大名佐々...
こんな話がございます。 昔、ある旅の商人が、隠岐国の山を越している途中で日が暮れてしまいました。 それでも山の頂上まで上っていきますト、大...
こんな話がございます。 元禄十七年、初代市川團十郎は、舞台上で亡くなりました。 市村座での興行中に、杉山半六ト申す役者に刺されたものでござ...
こんな話がございます。 源頼朝公の腹心に、文覚(もんがく)という僧侶がございました。 俗名を遠藤盛遠(もりとお)と申しまして。 摂津源氏の...