砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

佐渡の八百比丘尼

こんな話がございます。ご承知の通り、佐渡はいにしえより流刑の地でございます。古くは順徳天皇、日蓮上人、能役者の世阿弥など。様々な人...

こんな話がございます。昔、摂津国兵庫のあたりに、長七ト申す者がございました。大坂から酒を取り寄せて、商いをしておりました。長七は近...

こんな話がございます。平安の昔の話でございます。ある時、京から美濃、さらに尾張へ向かおうとしている下臈がおりました。下臈――すなわち...

こんな話がございます。唐の国の話でございます。我が日の本では、都が奈良にあった頃のことでございます。金陵の地に、陳仲躬（ちんちゅう...

こんな話がございます。江戸麹町に中田屋ト申す店がございまして。そこに、伝蔵ト申す篤実者の奉公人がございました。真面目な男ですので、...

こんな話がございます。ある山深い村に若い夫婦がおりまして。夫の母親と三人で、同じ屋根の下に暮らしておりました。ある冬のこと。大歳...

こんな話がございます。豊前国の宇佐八幡宮ト申しますト。日本各地の八幡宮の総本社でございますが。そこから半里ほど北へ行ったところに墓地...

こんな話がございます。平安の昔の話でございます。讃岐国は多度郡のとある里に、源太夫ト申す者がおりました。この男の気性の猛々しいこと...

こんな話がございます。清国の話でございます。ある大家（たいけ）の倅が妻を娶ることになりました。新婦の実家も非常な大家でございまして。...

こんな話がございます。享保の頃。日本橋新材木町に軒を連ねる材木問屋のうちの一軒に。白子屋という大店がございました。この店に、江戸...